習字の筆が割れる原因はいくつかありますが、その多くは洗い方が足らないことにあります。
根元に墨がたまってふくらみ、らっきょう型になってしまうと、割れやすくなります。
お習字が終わったら、
× 水道の流水の下でシンクに筆を押しつける → 穂が外側に広がり、毛が抜ける原因になります
○ 手の掌の上に水を溜め、軽く押しながら洗う。根元をよくつまんで中の墨をかきだす
気長に辛抱強く洗っていただくのがコツです。
その洗い方でも物足りなく感じる場合は、コップに水を溜め、30分ほど置いておくとかなり墨を落とすことが出来ます。
特に筆を大事にされる方は根元を口つけて、墨を吸いだす方もおられます。
墨が出なくなり、透明な水になったら完了です。
筆を洗い終わったら、毛をまとめ、日陰に吊り干しします。
表面上乾いたように見えても筆管に隠れた根元は乾いていない場合がありますので3日は干してください。
乾かぬうちに筆を使うと中で腐り、毛切れの原因になります。
どうしてもその間に筆を使いたい方には同じ筆を2~3本購入することをおすすめします。
■すでに穂が割れてしまった習字筆を直す場合
筆割れの主な原因は上記しました通り、根元に墨が溜まっているためです。
このような状態になってはもうどうしようもありません。
習字道具の専門店に持ち込んで修理してもらってください。
筆管から毛を抜いて、根をしばっている糸を切ります。毛がバラバラになったら1本1本洗い作業です。
この作業は大変手間がかかりますので、どうしても修理代は高額です。
筆は大切にお取り扱いください。