習字用紙質の特徴は、原料とその製法の違いによって区別されます。
大別すると和画仙と中国画仙です。
中国画仙 製法の違い
単宣
棉料綿連
夾宣
和画仙 産地ごとに特徴
伊予
甲州
因州
薄い紙はニジミの色が濃くて伸びもよい
厚い紙はニジミの部分は薄くて広がりが少ない
※墨色や潤渇には紙質だけでなく筆力も大きく関係します
習字用紙の感触は中国画仙はパリパリ、和画仙はしっとりしたものが良質です。和画仙は中国画仙に比べて原料の繊維自体が長い。繊維が長いとシットリした感触になるだけでなく、ニジミ方も少なく不均一です。
つまり、和画仙には繊維が長いために筆を弾く力が備わり、カスレも粗く出てしまいます。
カスレが粗く出る習字用紙は、ニジミも美しくはないです。こういったことから柔らかい印象を与えたい淡墨表現には和画仙は不向きです。但し、初心者の方には和画仙は運筆がよいので書きやすいと感じると思います。
中国画仙は繊維の短さから墨が紙によく浸透し、カスレもきめが細かくでます。淡墨作品の場合、ニジミがキレイにでることが一番の条件ですので、淡墨を使う人や羊毛筆などのようにきめ細かい紙との相性がいい筆を使う人は中国画仙を選ぶことが多くなってしまいます。